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特集
指導要録改訂の趣旨と参考資料の活用
★今回の指導要録の改訂のポイントは、評価の簡略化、効率化であり、参考資料もこの方向で作成されている。
★簡略化、効率化は、「思考・判断・表現」の観点では、大まかな発達段階を基にした評価規準の利用、「知識・理解」の観点では、ペーパーテスト中心の評価でよい。
★参考資料の評価規準を使いやすいように各学校で工夫して用いること、評価の焦点化も必要である。
参考資料の生かし方―小学校算数
★参考資料にある数学的な考え方の趣旨は「日常の事象を数理的にとらえ、見通しをもち筋道立てて考え表現したり、そのことから考えを深めたりするなど、数学的な考え方の基礎を身に付けている。」である。本稿では数学的な考え方の基礎を身に付けている児童の具体的な姿とはどのようなものなのか、各学年の事例を通して紹介する。
★また、低学年、中学年、高学年の数学的な考え方の趣旨の違いと指導と評価のポイントについて、数と計算領域の計算の仕方を通して述べる。
評価を見据えた授業の改善-中学校数学~すい体の体積説明模型をつくろう
★指導と評価の一体化を実現するためには、ゴール(目標が達成された時の生徒の状態)を具体的に見据えて授業を仕組んでいくことが大切である。そのゴールを考える上で参考となるのが、「評価規準の作成のための参考資料」である。本稿は参考資料にかかれた評価規準をもとに、具体的な生徒の達成状況をイメージしそれに向かって行った授業の報告である。
★評価の方法としては、取り組みの観察(作図の様子、議論の内容など)のほか、ワークシート記述が重要な評価資料となる。その際、言葉で書かれた授業全体の評価規準をもとに「どのような記述があれば達成できているのか」という具体的な判断規準を想定しておく必要がある。
参考資料の生かし方-小学校理科
★新しい評価規準は、基礎的・基本的な知識・技能の習得や、これらを活用する思考力・判断力・表現力を伸ばすとともに、学習意欲の向上を図る事を、背景にして構成されていることを、十分に理解した上で、評価活動に取り組むことが大事である。
★特に、思考・表現の観点では、「言語活動」が重要なポイントとなる。確かな学力を保証するためには避けて通れない活動である。この評価活動を通して、児童の実態を明らかにするだけでなく、授業の改善へとつなげていくことが重要なことである。
参考資料の生かし方-中学校理科
★計画を立てるとき授業のねらいをはっきりさせることが大事である。何をどのような展開で、達成目標をどこに置くか、その目標を達成したかどうかを知る手だてを考えて授業を組み立てたい。
★観点別学習状況の評価A、Bの考え方として、おおむね満足できる状況を到達目標として設定し評価する「A=B+α」と、十分満足できる状況を到達目標として設定し評価する「A-α=B」という考え方があるだろう。授業で達成してほしい目標を評価B段階に置くか、評価A段階に置くかで、授業展開などが多少変わってくるだろう。
参考資料の生かし方-小学校音楽
★新学習指導要領で整理して示された〔共通事項〕は、表現及び鑑賞に関する能力を育成するのに共通して必要となる。この働きを学習の支えにしながら、設定した目標の実現状況をどう判断するのか、教師は適切な評価方法や判断基準をもっていることが妥当性のある評価活動になる。
★「音楽表現の創意工夫」と「鑑賞の能力」の観点の趣旨には、学習指導要領改訂の考え方がもっとも反映されている。そこで参考資料を参考に、これらの観点の評価規準の設定例を紹介する。
参考資料の生かし方-小学校図画工作
★参考資料の生かし方…評価規準作成のための参考資料をどのように生かして、題材にあった評価規準をつくることができるのか。具体的に低学年、中学年、高学年の授業を例に評価規準を作成してみる。
★評価規準と発達…子どもたちの発達という視点から、評価規準を見直してみると、各々の学年で目指す目標が明確になり、実践される題材の妥当性が向上する。
★評価の簡素化…育みたい力を明らかにして題材をつくったり、分析したりする。題材毎に観点の重点化を図る、一時間に見取る観点を絞って重点化し、過程を見取る評価活動をする。
連載
新学習指導要領で教科調査官が求める授業(3)小学校算数「考えを表現し、深めることで思考力を高める指導と評価」 | 文部科学省教科調査官 笠井 健一 文部科学省視学官 杉田 洋 |
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教室でできる特別支援教育(5)こうすれば伝わる!子どもへ伝わる言葉のかけ方 | 名城大学教授 曽山和彦 |
これからの小学校国語の授業づくり(5)「読むこと」5年生-文学 | 筑波大学附属小学校教諭 二瓶弘行 |
坪田耕三先生の基礎・基本を学ぶ小学校算数の授業づくり 「わかる」と「できる」基礎・基本の考え方(62)-小学校六年、分数で割る計算 | 青山学院大学教授 坪田 耕三 |
教師のための発達心理学(5)中学生、高校生の知性の発達 | 和洋女子大学助教 池田幸恭 |
中学校外国語科の評価(5)「聞くこと」「話すこと」の言語活動とその評価その2 | さいたま市立南浦和中学校教頭 柳澤登紀男 |
PISA2009年調査国際結果の解釈と教育改善(4)読解力を支える背景要因 | 国立教育研究所国際研究・協力部長 渡辺 良 |
標準検査を活用した教育実践(13)学力検査結果を活かし「教師が自らの指導を振り返り」学力保障をめざした長野市の取組-NRTの中領域検査結果から小問にまで踏み込んでの分析・考察を活かし、教師の授業改善を進めている指導実践 | 前長野市教育センター所長 宮下 袈裟登 |
学校の法律相談(5)部活動中の事故責任はどこまで | 国立教育政策研究所名誉所員 菱村幸彦 |
小学校英語活動のポイント(28)PDCAサイクルによる「外国語活動」の運営の在り方と方法-その8(指導案作成の基本4) | 国立教育政策研究所名誉所員・2014年度戸田市英語教育運営指導委員会委員長 渡邉 寛治 |
だんわしつ/東日本大震災に遭った児童生徒への支援 | 山形大学教授 松崎 学 |
ひとりごと/安心 | 元公立中学校教諭 吉冨 久人 |