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特集
担任がすべきこと
★公教育の現場では、世界状況の縮図のように、格差が一層拡大する厳しい現状がみられる。そうした多様な生徒からなる学級集団をまとめ上げるためには、明確なルールの明示・共有・貫徹が必須となる。しかし、そのルールを生徒自身が“腹落ち”して納得し、よりよい集団を形成する意識を生み出し、「生き方・志」を問い続けるためには、教師自身が発火点となり、「生き方・志」を熱く語らなくてはならない。
学年主任がすべきこと
★たくさんある学年主任の仕事の中で、「学年目標」の設定が最も大切である。勤務校の教育目標・教育方針に立ち返り、担当する学年の子どもたちに、3年間でどのような力を育ませていくのかを考えたい。学年担任団と協力して「学年目標」を計画していくことは、生徒にとっても教師にとっても、よい学習環境をつくることにつながる。悩みながらも前向きに捉えられる学年集団を、学年主任を中心につくっていきたい。
生徒指導・教育相談担当としてすべきこと
★学級開きで、担任が子どもたちとよい出会いをし、その後の学級経営を軌道に乗せるためには、その基盤となる学校全体の生徒指導・教育相談体制の構築が大変重要となる。新年度のスタートに向けては、生徒指導主任(担当)、教育相談主任(担当)として、理解しておくべきこと、作成するべきものなどがある。法律等、実務、諸課題への対応や児童生徒理解の重要性等を中心に「学級開きに向けてするべきこと」を生徒指導・教育相談の視点から考える。
特別支援教育コーディネーターとしてすべきこと
★特別な支援が必要な子を迎える準備の第一歩は、まずは保護者の不安に寄り添い、信頼関係をつくることである。
★「保護者から」「園から」「外部機関から」情報を得て整理する。整理した情報は必要に応じてその子にかかわることになる支援者で共有し、かかわりのポイントを確認する。就学後も、担任だけでなく、コーディネーターはじめ、かかわる支援者で様子を見守り、情報を共有し、実態を把握し直しながら、より適切な支援につなげたい。
学級経営の年間サイクルの中で、校長として取り組んでいること
★「学級開き」は、クラス替えがあってもなくても、子どもたちが心機一転、学級を新たにスタートさせる大切な営みである。子どもたちが、担任を含む学級や仲間に安心感と期待がもてるようにしたい。
★「学級開き」は、各担任がそれぞれの個性を生かして意図的・計画的に取り組めるようにしたい。それを効果的な実践とし、その後の学級経営を充実させるためにも、校長の経営ビジョンや組織マネジメントが重要である。
クラスの子も不登校の子も孤立させない学級経営-人と人のつながりを意識して
★年度当初、不登校児童生徒のためにすべきことと、彼らが戻りやすい学級経営について、つながりをキーワードに考察しました。あたたかく、安心・安全で親和性のある学級を目標にしつつ、私自身の失敗事例から、規律の大切さも付け加えました。人と人がつながっている学級経営こそ、不登校児童生徒だけでなく、すべての児童生徒にとって理想の学級であると考えます。
前年度いじめがあったクラスで心がけること-児童生徒への愛しみと美点凝視のまなざし-
★「前年度いじめがあったクラスを担当するときに心がけること」は、「児童生徒への愛しみと美点凝視のまなざしをもつ」ということである。この結論に向かって、心がけるべき重点を3つ示したい。
前年度、学級崩壊したクラスを担任するときにすべきこと
★前年度学級崩壊した学級を立て直そうとするとき、学級の規律づくりを急ぐ教師と前年度の経験から不安な思いを引きずる子どもたちとの間で、思いがすれ違ってしまうことがしばしば見られる。学級を立て直すためには、適合性研究の視点を踏まえたアセスメント、子どもたちのケアと信頼関係づくり、話を聴かせる指導、自己決定を促す規律指導など、子どもたちを中心に据えることがポイントとなる。
久しぶりに担任を持つ時にすべきこと
★病気休職から復帰して久しぶりに担任を持つ時には、本人も周りもいくつかしておくとよいことがある。
★本人は、完璧を求めず、8割の力で続けるつもりで、周りとコミュニケーションをとりながら、ゆったりとスタートすることが肝心。
★周りの者は、新学期の慌ただしい中だが、孤立した気持ちにさせないように言葉かけをしつつ不安な気持ちを解消できるような働きかけをしていきたい。
学級経営のデジタル化:効率と創造性を高めるICTの力
★学級経営にICTを導入すると、教育の質を向上させると同時に、学習プロセスの効率化を目指すことができます。デジタルツールの活用により、授業の準備や実施がより容易となり、教師と子どもたちの双方にとっての学習体験が向上するのです。
連載
巻頭言/時代の激流の中で | 熊本市教育長 遠藤洋路 |
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目標準拠評価を教育に生かす(23)社会科の評価⑸目標準拠評価に必要な通年の評価基準と詳しい評価事例集 | 教育評価総合研究所代表理事 鈴木秀幸 |
算数科で育てる「思考・判断・表現」する力⑿ 同じ形を見いだす力を育てる「面積」の指導 | 明星小学校副校長・前筑波大学附属小学校副校長 夏坂 哲志 |
読解力の育成(小学校実践編)⑾説明的文章の系統指導③-中・高学年 | 昭和学院小学校長・前筑波大学附属小学校教諭 青木 伸生 |
言語技術としての「事実と意見の区別」⑴今なぜ「事実と意見の区別」なのか/連載の概要 | 文部科学省教科書調査官(体育) 渡辺哲司 |
認知的な動詞の意味-述べる・論じる・説明する⑴「説明する」とはどういうことか | 教育評価総合研究所代表理事 鈴木秀幸 |
漢字を教える・学ぶ⑻「白川文字学」やゲームを取り入れた漢字指導の工夫 | 福井県南越前町立南条小学校長 今村公一 |
心を育てるエクササイズ⑴「私のお願いを聞いて」-アサーティブな自分に気づく- | 東星学園小・中・高等学校校長 大矢正則 |
「ほめる」を考える⑴「ほめる」と「やる気」 | 福岡教育大学教授 生田淳一 |
プロアクティブな支援⑴アメリカ・サンディエゴの小学校における予防的取り組み | こくご学園学園長 木原美妃 |
新/教育統計・測定入門⑾テストの設計と学力の経年変化 | 法政大学教授 服部 環 |