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特集
❶生成AIの活用/学校教育における生成AIの活用
★生成AIの教育現場での適切な利活用を示すガイドラインが改訂された。生成AIの利活用では、リスクを理解しつつ、学校教育の目標達成や働き方改革のために利活用を進めていく必要がある。
★ガイドラインでは、情報活用能力の育成が重要視されている。情報活用能力はICTの操作に限らず、探究、メディア・リテラシー、批判的思考や情報モラル、プログラミングや情報科学を含む学習の基盤としての資質・能力であり、教科横断的な視点での指導が求められる。
★新しいテクノロジーの活用においては、教師が後手に回らないことが重要であり、活用(光)とリスク(影)をセットで指導していく必要がある。
❶生成AIの活用/小学校における生成AI活用-どのような授業を目指すべきか-
★小学校における生成AI活用は、中学・高校とはまた違った難しさを抱えている。
★「教師が生成AIを操作し、その生成結果を児童に共有する」形式にせよ、「児童が直接、生成AIを操作する」形式にせよ、教科の目的達成に生成AIが寄与することが肝要。
★「不適切」と言われることに対して冷静に検討し、教育の新しい可能性を見いだしていく努力が求められている。
❶生成AIの活用/個別最適な生成AI活用と生成AIとの協働的な学び-中学校における取組-
★本校では、生成AIの利用を制限するのでも強制するのでもなく、生徒自身の判断で情報収集や課題解決に活用できるよう、必要なサポートを提供している。生徒は生成AIを学び方の選択肢として捉え、主体的に学習に取り組むことで、学習意欲の向上につなげている。生成AIは、個別最適な学習を実現するための有効な手段となる。(この要旨は、生成AIであるGeminiが出力した内容をもとに作成した。)
❶生成AIの活用/学びのパートナーとしての生成AI-高等学校における活用と可能性-
★本校では、主体的で対話的な深い探究型授業の実現を目指して、リーディングDXスクールの指定以前から、生成AIを積極的に活用する授業づくりに取り組んできた。本稿では各教科の授業事例を紹介する。生徒は生成AIを学びのパートナーとして好意的にとらえており、学習意欲の向上に寄与していることが確認されている。
❶生成AIの活用/校務における生成AIの活用
★本市では、まず教員が生成AIの便利さを実感することから取組を始めました。アンケート集計やプログラミングのコード生成、また、テスト問題の検証や保護者向け文書の作成補助など、日々の校務に活用してきました。これらの実践は市内で共有され、有効な取組の浸透が図られています。
❷通級による指導/通級による指導を利用する子どもたちの「読み書き」についてのアセスメントと支援
★本稿では、通級における読み書きの苦手な児童の支援につなげるための観点として、①仮名文字による特殊拍や拗音の表記、②仮名文字で表記された部分の流暢な音読、③漢字の書字、④漢字の読み、⑤文章の理解、⑥作文の6つを紹介します。
★また、漢字の書字の困難に対しては、①視覚ルート、②言語・聴覚ルート、③運動ルート、④意味ルートの4つをあげ、各ルートの活用を通した支援について解説します。
❷通級による指導/通級の子どもたちの「算数」についてのアセスメントと支援
★「算数」は指導内容が多岐にわたり、つまずきや困難さへの気づきがむずかしい。一方、算数の基礎となる数の理解や処理には系統性があり、つまずきを放置すると学習の積み上げがむずかしくなり、子どもの自信や意欲を喪失させ、不適応につながりやすくなる。「算数」の学習への早期介入と支援が重要である。認知的な観点でアセスメントを実施し、個別の指導計画に基づき、通級と通常の学級が連携し支援することで、通級の子どもたちの適応を良好にし、学習の質を高めていく。
❷通級による指導/通級を利用する子どもの心身のアセスメントと支援-心理師による地域資源の活用-
★全国で通級による指導を受けている児童生徒数は、19万8343人。小・中・高校のすべてで増加傾向を示している(文部科学省、2024)。この状況にあって、子どもたちの心身のアセスメントを継続的かつ多面的に行い支援計画を立てることが、適切な支援を行うために重要となる。本稿では、通級を利用する子どもの心身のアセスメントと支援について考察する。
❷通級による指導/通級の子どもたちの個別の教育支援計画
★障害者基本計画(平成15年度より実施)では、教育、医療、福祉、労働等の関係機関が連携・協力を図り、障害のある児童生徒等の生涯にわたる継続的な支援体制を整え、各年代における児童生徒等の望ましい成長を促すため、個別の支援計画を作成することが示されました。個別の支援計画のうち児童生徒等の在学時に作成するものを、個別の教育支援計画といいます。
★小・中学校学習指導要領(文部科学省、2017)では、通級指導にあたり、「個別の教育支援計画」と「個別の指導計画」を作成し、活用することが示されました。個別の教育支援計画は、児童生徒等に対して教育機関が中心になり作成する長期的な計画です。個別の指導計画は、指導の目標・内容・方法を明確にしてきめ細やかな指導をするために、学校で作成する短期的な計画です。
★本稿では小・中学校の通級を利用する子どもたちの個別の教育支援計画の作成過程や利用について言及し、支援のための多職種連携や情報共有等についても考察します。
❷通級による指導/すべての子どもに居心地のよい学級づくりと「違い」を含めた自己形成-個別支援を受ける子どもの視点から支援を考える-
★通級を利用する子どもを含め、すべての子どもにとって「居心地のよい学級づくり」は重要である。本稿では、通常学級における実践上の課題「合理的配慮の実施」に焦点を当て、周囲の子どもや通級を利用する子どもの視点から検討した。具体的には、個々の学級適応を高める重要性や「違い」を意識するがゆえに生じる葛藤は学級集団の発達や自己形成のために重要と考えられることを述べた。
連載
巻頭言/生成AI、追いかけ回されつつ、追いかけ続ける | 東京家政大学教授 平山 祐一郎 |
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ここまでは押さえたいⅡ目標準拠評価を教育に生かす(31)国語「読むこと」の評価基準 | 教育評価総合研究所代表理事 鈴木秀幸 |
生徒との対話を通して個別最適な学びをめざす 書く力を中核とした授業改善(11)「生き方・志」を問う教育を | 神奈川県川崎市立宮崎中学校教諭 町田 憲二 |
読解力の育成(小学校実践編)(20)リフレクション型国語科授業の展開(5)~説明文「『鳥獣戯画』を読む」②~ | 筑波大学附属小学校教諭 白坂洋一 |
言語技術としての「事実と意見の区別」(12)英国にて、書かせる理科の指導を通して、事実に基づいた意見の伝え方を教える | 立教英国学院 羽田 徳士 |
自伝的論考-学問的理論の発展と人間性教育(3)精緻化説から授業論までの発展と教育的対応 | 大阪教育大学名誉教授 北尾 倫彦 |
宿題と家庭学習(6)選択制家庭学習の試みとその結果から | 鹿児島国際大学国際文化学部教授 住田裕子 |
「ほめる」を考える(12)「自分をほめる」こと「自分のがんばりを認めること」、忘れていませんか | 近畿中央病院精神科・心療内科主任心理療法士 井上麻紀 |
熟達教師たちの「実践知」を語る(3)「リフレイン・エンパワーメント」で「学びの基盤」を築く | 日本赤十字秋田看護大学准教授 岩本宏幸 |
ブックレビュー/櫻井茂男著『動機づけ研究の理論と応用-個を活かしながら社会とながる-』 | 慶応大学教授 鹿毛雅治 |