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特集
❶休校によるカリキュラムの検討/来春には何を語る?
★突然の休校となった学年末。練習もできないままに行った卒業式でみた子どもたちの姿から、大人があわてずに落ち着いて教育活動を進める大切さを学びました。休校期間中は、従来から実施していた「脳トレ」、オンラインによる家庭学習を行い、再開に備えました。再開後は、学習方法を工夫することで乗り切り、コロナ下でなければできない取組を全校児童で進めています。
❶休校によるカリキュラムの検討/数学的活動の精神を生かしてカリキュラムを検討する-小学校算数
★算数科の目標は、「数学的な見方・考え方を働かせ、数学的活動を通して」育成することが柱書きに述べられている。その精神を生かして、見方・考え方という資質・能力ベースでカリキュラムを見直すことが大切である。
★また、数学的活動にある統合的・発展的に考察する精神を生かして、似たような内容はいっしょに扱ったり、子どもたちが問題を発展させたりすることで、効率よく指導できる。
❶休校によるカリキュラムの検討/休校によるカリキュラムの検討-中学校理科
★多くの学校が通常登校に戻りつつあるが、進度の遅れを取り戻すことに苦労している。中学校理科の授業は、実験・観察をカットすれば簡単だが、無計画なカットは望ましくない。そこで精選するための視点として、次の4つをあげたい。「困難な実験、時間のかかる実験をビデオ教材に」「探究的な実験を多少でも残す方法で」「科学の方法が欠けないような計画を」「授業に対する姿勢の指導には力を入れて」。
❶休校によるカリキュラムの検討/休校によるカリキュラムの検討-小学校外国語
★教科書等に掲載されているQRコードや提供されているさまざまなデジタルコンテンツの活用により、音声や映像を伴いながら、「聞く」「話す」「読む」「書く」活動をいつでもどこでも進めることができる。
★学習活動の重点化の際には、学校の授業で行う必要のある学習活動、学校の授業以外でも取り扱うことができる学習活動を十分に検討することが大切である。
❶休校によるカリキュラムの検討/休校によるカリキュラムの検討-小学校音楽
★「歌えない」状況をマイナスととらえる必要はない。時折しも新学習指導要領全面実施の今年。いまこそ音楽科の授業を「資質・能力」ベースで考える好機ととらえるべき。
★「見方・考え方」を働かせるべきは、まずは私たち教師である。教材の見方・考え方を見直しながらカリキュラムを検討していくことが大切である。
★音楽科における汎用性のある「知識」「思考力」をカギにカリキュラム構成を。
❷授業における「振り返り」の意義/学びの振り返り-「成熟しつづける学習者」になるために
★家庭での学習習慣のできていない小学生に、「べんきょう日記」を書いてもらった。少しずつ内容をバージョンアップすることにより、教室の学びを意識化することができる。
★学びの振り返りの基本機能は、メタ認知と自己調整学習である。学べたこと、学べなかったこと、次に学ぶべきことを見定め、学びの方略を採択する。自主的な学びの振り返りから、生涯学びつづける「成熟した学習者」が生まれる。
❷授業における「振り返り」の意義/小学校算数におけるメタ認知の育成-振り返り活動を中心に
★本稿は、小学校算数におけるメタ認知活動について、その中でもとくに振り返り活動を重視しながら検討したものである。学習過程の各時点でのメタ認知的活動を支援することによって、児童の深い学びと学び方の学習が可能になる。振り返り活動がルーティンワークに陥らないように配慮しながら、自己への問いかけ(メタ認知)と自己の振り返りに関する問いかけ(メタ認知に対する認知)、そしてそれらを他の児童と協働的に行うことを支援していくことが求められる。
❷授業における「振り返り」の意義/自己調整的な理科学習のための授業デザイン-フィードバックの四つの機能とその効果
★フィードバック機能の四つのレベルは、子どもに学習の見通しと振り返りを通した問題解決を促す。例えば、①タスクレベルは、学習問題を明確にすることに機能し、②プロセスレベルは、問題解決の見通しをもつことに対して機能する。③自己調整レベルは、問題解決過程の振り返りを促し、学習を調整することに機能する。④自己レベルは、教師の価値づけ等を通して、学習の動機づけに対して機能する。
❷授業における「振り返り」の意義/生活への応用につなげる食生活学習のふり返り
★生活で応用することをめざしながらも、必要とされる知識・技能を問題解決力とともに学ぶことを重視し、「応用可能力」と名づけた。
★本稿では、「じゃがいも」を調理する学習活動を通して、「応用可能力」を獲得するプロセスについて検討した。
★調整実習1週間後のふり返り記述から、児童は調理の応用性を考え、おいしさを追究して調理を家庭で行うことに意欲的になると考えられた。
❷授業における「振り返り」の意義/数学の授業における学びの振り返り-授業改善に生かす視点から
★生徒による授業の振り返りの記述は多様であり、教師が日々の授業改善に生かすためにその内容を分析しようとするとき、判断の基準となる視点が必要である。
★そこで、生徒が記述した数学の授業における振り返りを授業改善に生かすための枠組みを開発し、長期的な実践を通して検討を行った。
❷授業における「振り返り」の意義/中学校社会科における授業の振り返り-省察を促すための「五つの要素」と「二つの視点」
★授業の「振り返り」は「感想などをただ書く」だけでは不十分である。「省察的な態度」を意識して振り返ることで、質の高い振り返りが実現する。
★社会科授業における振り返りの評価では、生徒の記述に現れる「社会認識」の深まりをみる。教科の目標概念を整理し、理解しておきたい。
★振り返りのあり方は、授業や単元のデザインとセットで考える。「逆向き設計」論を取り入れるとよい。
ここまでは押さえたい学習評価(8)教師による評価-形成的評価と総括的評価
連載
巻頭言/教師自身の振り返り | 文教大学教育学部教授 会沢信彦 |
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小学校英語の指導と形成的評価(6)人間性等の指導と評価 | 新潟大学教授 松沢 伸二 |
「主体的・対話的で深い学び」を創る(18)中学校理科3年 第2分野「生命の連続性」 | 筑波大学附属中学校副校長 新井 直志 |
中学校社会科で主体的・対話的で深い学びを創る(7)総括的評価-「定期テスト」中心からの脱却、「授業」中心への革新 | 筑波大学附属中学校副校長 新井 直志 |
教育統計・測定入門(90)認知診断モデルの適用例 | 法政大学教授 服部 環 |
教育相談はこう学ぶ!-全国各地の特色ある教育相談研修(21)学校教育の総合的支援に向けた教育相談研修 | 愛媛県総合教育センター教育相談室長 池田浩二 |
「概念」を教える・学ぶ(8)概念の典型 | 愛媛県総合教育センター教育相談室長 池田浩二 |
知的交流を取り入れたSGE(3)スペシフィックSGEによる知的交流 | 日本教育カウンセラー協会理事 藤川 章 |