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特集
特集➊教師の魅力を再考する/子どもを育て、自らも育つ
★小学校の6年間は、心や体、知識、思考などが大きく成長する育ちの場である。発達段階に応じた働きかけをすることによって、日々変化する子どもの育ちにかかわることができることが、小学校教師の愉しみである。
★生活や授業を通して子どもを育てる。その一つの手段が、子どもを変える授業である。子どもを理解したうえで、教材研究をし、授業をつくる。これは同時に、教師自らも育つこととなる。教師として成長し続け、それを実感することもまた教師の魅力である。
特集❶教師の魅力を再考する/学びつづける人として-大村はまの言葉から
★本稿は大村はまの言葉を手がかりに中学校の教職の在り方と魅力を探るものである。大村は教職の第一を「子どもを知ること」だという。子どもの姿が見える授業づくりについて述べた。また、大村は子どもを「身の程知らずに伸びたい人」と呼ぶ。教師も伸びたい希望にあふれていることが肝要だ。
★多感な中学生には、「自分でできた」という実感を基に「自分を信頼できる」ということが何よりも力になる。子どもたちが自分の力を信じることができる授業をめざし、学びつづける人として仕事をするのは実に楽しい。
特集❶教師の魅力を再考する/新任教師の成長とそのサポート
★現代の新任教師は多忙さに加えて、保護者対応や生徒指導上の問題もかかえ込んでしまいやすい。管理職が行うべきことは、新任教師が明るく楽しく仕事に邁進できるような、学習する組織づくりのマネジメントである。そのためには、「時間の確保」「目的の共有」「自他の強み」「対話と省察」の4つのポイントを大切にしていく必要があり、教師が主役となる校内研修を位置づけたい。また、その具体的な事例として、熊本市尾ノ上小学校の夏季休業中の一日研修の様子を紹介する。
特集➊教師の魅力を再考する/多様性を尊重する学校教育のための語り直しに向けて
★本稿では、標題のとおり多様性を尊重する学校教育に向けた語り直しに着目しながら、教員の仕事の魅力を再考する。学校教育は、しばしばその画一的な教育のあり方が批判されてきた。しかし、学校での教員としての仕事だからこそ、児童生徒たちと新しい語りをつむぎ、一緒に育つことができる点もあり、そこに魅力があるのではないか。また語り直されたことがそのまま社会に広がることがないにせよ、少なくとも語り直されたことと社会との矛盾や葛藤を児童生徒と共有することができる。
特集❷ウィズコロナ時代の学校行事/コロナ禍における学校行事の役割
★どんな時代であっても、次の時代を作っていく子どもたちに生きる力を育てなくてはならない。学校行事が教育活動の中でいかに子どもたちに生きる力を付ける効果的な教育活動であるかを述べる。
★コロナ禍の中で、いままでどおりの学校行事ができなくなった。そこで各学校行事で子どもたちに何を育てたいのか、そのために残すべき活動と削ってよい活動をどう取捨選択するか。学校に求められるものは何かを考える。
特集❷ウィズコロナ時代の学校行事/学校行事の意味と効果-学級集団づくりの視点から
★学校行事は集団活動による体験的な学びである。そのため、他者との協力が欠かせず、コロナ禍ではその実施に工夫が求められる。先生たちは工夫をしてまで、学校行事を実施する意味・効果を暗黙裡に理解しているのであろう。ここでは、まず、学校行事の意味・効果を整理する。そして、これまでのような行事の種類は減らさず、準備や活動の時間を減らす方法とは異なる学校行事の精選について検討する。
特集❷ウィズコロナ時代の学校行事/学校行事の発達心理学上の意義-集団社会化理論から見た行事
★学校行事は、子どもの育ちの観点から見ると、社会化、そして個性化を促す活動と位置づけることができる。本稿では、社会化と個性化の観点から、学校行事が効果をあげる背景メカニズムを考えることで、その発達上の意義に迫ることとした。具体的には、集団社会化理論を取り上げ、仲間集団内での同化・差異化と呼ばれるプロセスの観点から発達上、効果を有する学校行事の特質や支援のポイントを論じた。
特集❷ウィズコロナ時代の学校行事/発達障害のある子どもにとっての学校行事
★通常の学級には発達障害の可能性のある子どもが6.5%在籍しているといわれている。発達障害のある子どもの中には、学校行事への参加に困難さをもつ子どもは少なくない。例えば見とおしが立ちにくい、教室以外の場は指示がわかりづらい、などの困難さがある。子どもそのものを無理やりいまの行事の方法に合わさせるのではなく、行事のあり方そのものを見直したり、本人と相談のうえ、必要な合理的配慮を提供したりすることで参加がしやすくなる。
特集❷ウィズコロナ時代の学校行事/児童自立支援施設における生活と行事の役割
★児童自立支援施設に入所している子どもというと、入所にいたった行動上の問題に関心が行きがちですが、実は彼らの多くは乳幼児期から不適切な養育環境の中で育ち、必要な援助も十分に受けてこられなかった被害者であるという事実が存在します。
★育て直しという観点に立って、多くの職員が施設の敷地内に住み、子どもたちと生活をともにしている当院の支援について、院内の学校教育や行事の役割とともに紹介します。
巻頭言/「本作り勉強」の学習者を体現する教師
今月のイチオシ!!実効ある目標準拠評価⑷ペーパーテストの改善-中学校国語
連載
「教師力」アップセミナー 子どもとともに成長する教師をめざして(5)研究理論-学校教育を統べる「カリキュラム・マネジメント」の基礎理論- | 教育評価総合研究所代表理事 鈴木秀幸 |
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小学校英語の総括的評価(5)標準学力検査による小学校英語の総括的評価 | 応用教育研究所主任 西岡裕彦 |
事実を伝え、意見を述べる 自ら進んで取り組む「書くこと」の指導(7)読ませ合い書かせ合えば、生徒は育ち合う(上) | 静岡県立浜松北高等学校教諭 駒形一路 |
読解力の育成(7)PISA型読解力育成時代の文学読解指導 コンピテンシーとしての論理的思考力・表現力と文学教材 | 都留文科大学特任教授 鶴田清司 |
いまどきの特別支援教育(7)当事者の視点から支援を考える③ | NPO法人東京都自閉症協会 綿貫愛子 |
実践に生かす 学校心理学(4)教育相談に生かす学校心理学 | 福岡県朝倉市立南陵中学校主幹教諭 中山直紀 |
ガイダンスカウンセラーの挑戦(7)園小中一貫教育におけるガイダンスカウンセリングの実践 | 神奈川県箱根町教育相談センター所長 石井ちかり |
学びを広げる・学びを深める(6)「ナナメ」の学びのネットワークをつくる地学 | 兵庫県立宝塚北高等学校教諭 亀田直記 |
教育の窓(50)AIに支援されたこれからの学びとは~AI時代における教師の役割とAIの実力(中編) | 東京学芸大学教授 森本康彦 |
特別寄稿/「気になる子ども」のアセスメントと支援 | 聖徳大学教授 東原文子 |