- 【教育方法シリーズ】
- 教育方法36
- リテラシーと授業改善
- PISAを契機とした現代リテラシー教育の探求
- A5判/160頁
- 定価:2200円
- 発行年:2007年
- ISBN:978-4-8100-7504-5
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経済界からの要求や教育現場での実践・実態を踏まえ、さまざまな立場から現代リテラシー教育について検討した、11本の論文を収録。学力論議の新しい枠組みを探る。
目次
まえがき第1部 リテラシー問題をどうとらえるか
1.リテラシー教育の現代的意義
1 はじめに
2 概念の歴史的位相
3 「リテラシー」の再定義
4 「学力」をめぐるポリティクス研究の必要性
2.ヴィゴツキー理論とリテラシーの形成
1 ヴィゴツキーにとっての教授・学習の問題
2 心理的道具を媒介にした精神発達の理論
3 リテラシーの問題
4 理論と実践
3.新ヴィゴツキー学派、活動理論、リテラシーの学び
1 ヴィゴツキーとリテラシーの学び
2 最近接の発達ゾーン
3 活動理論と拡張的学習
4 新しいリテラシーのための学びのネットワーク
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第2部 教科のリテラシーと授業改善
1.数学リテラシーと授業改善
-PISAリテラシーの変容とその再文脈化-
1 はじめに -「PISAショック」その後
2 PISA数学リテラシーの特徴
3 PISAリテラシーの背景と日本的変容
4 PISAリテラシーの再文脈化と授業改善の視点
5 おわりに
2.科学リテラシーと授業改善
1 OECD/PISAの科学的リテラシー
2 アメリカの科学的リテラシーとカリキュラムづくりの展開
3 日本での対応とその問題の構造
4 授業改善の方向=授業改善を図る重層的な枠組みの再構築
5 「ゆれ」の意味を考える
3.歴史リテラシーと授業改善
1 問題の所在
2 歴史リテラシーによる歴史授業改善 -アメリカの場合
3 歴史授業改善のための歴史リテラシー -日本の場合
4 小結
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第3部 批判的リテラシーと授業改善
1.批判的リテラシーと授業改善
1 国語教育の基本的課題を問い直す
2 批判的リテラシーの習得こそが重要
3 戦後当初の学習指導要領は、批判的な読みを重視していた
4 批判的な読みの一例
5 批判的思考力を育てるアメリカの歴史教科書
6 批判的思考力を育てる討論のある学習集団の授業
7 中学校での吟味読みの授業
2.メディア・リテラシーと授業改善
1 メディア・リテラシー教育の概念
2 メディア・リテラシー教育の歴史
3 メディア・リテラシー教育と授業
4 メディア・リテラシー教育と社会的実践
3.言語の「吟味」という切り口が教科教育を変える
1 「吟味」が教科書を変える
2 言語の「吟味」が教科内容・教材研究・授業づくりにもたらすもの
3 国語科における「吟味」指導の可能性
4 社会科における「吟味」指導の可能性
5 「吟味」の方法を学ばせ身につけさせる
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第4部 教育方法学の研究動向
1.「いじめ」に対する研究と取組の動向
1 ある「いじめ自殺事件」が問いかけたこと
2 「いじめ」の言説・再定義をめぐる動向(その1)
3 「いじめ」の言説・再定義をめぐる動向(その2)
4 「いじめ」の予防や克服のための実践的な対応
2.コンピュータを使った教育実践の動向
1 はじめに
2 ICT環境の整備
3 学力向上を目指したICT活用
4 情報モラル等に関する教育への熱い眼差し
5 学校を基盤とするアプローチによる「教育の情報化」への対応