教育図書

教育方法35
  1. 教育方法シリーズ
  2. 教育方法35
  3. 学習意欲を高める授業
  4. どのような学力を形成するのか
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学習到達度調査(PISA)2003年国際結果報告から明らかになった、日本の子どもの間の学力格差拡大および学習意欲の減退。
本書は、その問題に取り組む日本教育方法学会の大会において研究討議された、“学習意欲を高める教材の開発”・“学習意欲を高める授業の方法”・“教育方法学の研究動向”についての7つの論考から構成されている。

目次

序論 知識社会におけるリテラシーと学習意欲

第1部 学習意欲を高める教材の開発
    1.学習意欲を高める社会科の授業   
     -教材研究で「内容」と「メッセージ」の吟味を-  
     1 はじめに  
     2 活発な授業の盲点  
     3 学ぶ意味を伝えていない社会科の授業  
     4 社会科における知識の意味づけ  
     5 公民分野「有給休暇」のとらえ方と学習意欲  
     6 「メッセージ」の意義  
     7 歴史学習における「内容」  
     8 今後の課題
   
   2.数学で世界を読み解く授業を  
     1 学ぶ意味を模索する中学生  
     2 PISA2003が示した子どもたちの数学観と数学教育の課題  
     3 子どもたちの「学力」の現状と課題  
     4 現実の文脈の中で数学を見いだす探索型の授業を  
     5 地球温暖化と水不足の危機の授業
   
    3.学習意欲を高める理科の授業と実験  
     1 はじめに  
     2 データを得る手続きとしての「理科の実験」  
     3 科学史および科学哲学と「理科の実験」  
     4 見通しをもてない「理科の実験」  
     5 「理科の実験」の課題 -教師の学習意欲-

第2部 学習意欲を高める授業の方法
    1.確かさをふまえた楽しい国語科の授業  
     1 はじめに  
     2 ジャンル(古典、詩、物語、小説、説明文等)・学年(小1~高3)を通した
       授業の流れの核となる方法を類別・整理し、授業の構想に生かす  
     3 事例1-「夕焼け」(吉野 弘)指導案:中学2年生-  
     4 事例2-「徒然草-神無月のころ」指導案:中学2年生-  
     5 「徒然草-神無月のころ」の授業を参観して  
     6 空白をつくり、その中にある言葉を入れることについて
   
   2.「ゆれる発問」のある授業  
     1 はじめに  
     2 大西忠治における「ゆれる発問」  
     3 発問の分類をめぐって  
     4 生徒の自問へ転化していく発問観の流れ  
     5 「ゆれ」の意味を考える  
     6 「一つの花」の授業における「ゆれる発問」  
     7 「ゆれ」に意識的・自覚的になる  
     8 おわりに

   3.ワークショップ型授業へ  
     1 参加の視点からみた授業のスペクトラム  
     2 参加の視点からみたワークショップのスペクトラム  
     3 ワークショップ型授業への転換  
     4 ワークショップ型授業の問題提起 その1 
        ~ 唯一正解主義から知の深化・広がり・発展へ   伝達から創造へ  
     5 ワークショップ型授業の問題提起 その2 
        ~個人的活動・競争から共同活動へ  
     6 ワークショップ型授業の問題提起 その3 
        ~書きことば中心ではなく、多様なコミュニケーション・活動形態の活用  
     7 ワークショップ型授業の問題提起 その4 
        ~権力支配教師からコーディネーターとしての教師へ

第3部 教育方法学の研究動向 
    1.米国における学習意欲を高める授業づくりの動向  
     1 学習意欲の現状についての認識    
     2 学習動機づけ研究の現状  
     3 教室における学習の動機づけ理論の変化  
     4 学習の動機づけをめざした学級経営  
     5 「最善の実践」(Best Practices)  
     6 おわりに

    2.学級編成論の新展開  
     1 はじめに  
     2 学級編成のポリティクス  
     3 問われる学級の自明性  
     4 学級の再定義へ向けて  
     5 おわりに
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