学習心理学の最新成果を踏まえ、学力向上の要因をさぐる
今日、子どもたちの学力低下の問題が社会的な関心事となっています。
学業成績が振るわない場合の原因は、個々の子どもによって違います。
こうした学力向上を阻む要因を教師が把握することはもちろん、子ども自身にも自覚させて、より望ましい学び方を身につけさせることが大切です。
本書では、最新の学習心理学の研究成果を踏まえて、様々な学力向上要因についてわかりやすく解説しそれに基づく具体的な指導の指針を述べています。
目次
第1章 学力と学び方第1節 学力を高める学習
学力とは/学習の働き/自ら学ぶ/自己統制力を育てる
第2節 学び方の学習
学び方と学力の関係/科学的学習法/学習方略システム/効果的な学習方略/
学び方の学習/学習スタイルの生かし方
第3節 学び方のテストー学習適応性検査(AAI)を中心にー
学び方のテスト/学習適応性検査(AAI) /本検査の生かし方
第2章 学習態度の育て方
第1節 学習意欲を高める
意欲とは/学習意欲を高める原理/学習意欲の高め方/学習意欲の起こらない原因とその指導法
第2節 時間の活用ー計画的学習ー
時間活用の原則/計画表の作成/計画表の効果/計画の実行
第3節 学習環境ー勉強部屋の生かし方ー
環境の影響/勉強部屋/勉強部屋の活用/家庭の雰囲気
第3章 学習技術の育て方
第1節 授業の効果的な受け方
授業は勉強の中心/教師の配慮/授業の上手な受け方/授業のマナー/
座席の位置/注意集中の仕方/質問の仕方・答え方/グループ学習の生かし方/
討議法の生かし方/効果的な予習・復習
第2節 ノートのとり方・生かし方
ノートの効用/ノートの原則/ノートの効果的なとり方/性格とノートのとり方/ノートの評価
第3節 上手な本の読み方・文章の書き方
本の読み方/読み方のいろいろ/効果的な読み方/読む技能の学習/
ノートの生かし方/文章の上手な書き方
第4節 テストの生かし方
テストの効用/テストの準備/テストの形式/テストの答え方/テストと学習法/テスト結果の活用/
テスト不安の解消/あがらない工夫
第4章 能力の伸ばし方
第1節 頭の働きの活性化
知能とは/大脳の発育をよくする/頭の働かせ方/睡眠を上手にとる/適度に休養する/飽きを防ぐ/
スランプを防ぐ/筋肉を動かす/ながら勉強を避ける/性格を生かす
第2節 注意力を伸ばす
注意の集中とは/注意集中の条件/注意集中の工夫
第3節 観察力を伸ばす
観察力とは/観察の仕方/観察力の発達/観察力の伸ばし方
第4節 記憶力を伸ばす
記憶力とは/記憶の3段階説/記憶の型/記憶力の訓練/上手な覚え方/忘却の心理
第5節 思考力を伸ばす
思考力とは/思考の型/思考力の発達/思考力の訓練/問題解決の方法/問題解決の具体的な手続き/
集団思考の生かし方/問題解決に影響する条件/思考の誤りの原因
第6節 想像力を伸ばす
想像力とは/想像力を測る/想像力の伸ばし方/指導上の注意/生徒の心がけ
第7節 技能を伸ばす
技能とは/技能の学習/練習の方法/指導の効果
第8節 応用力をつける
応用力とは/学習の転移/転移の起こる条件/応用力の高め方/学校教育の課題