対決をためらわない「なおす生徒指導」と、集団の教育力で学ばせる「育てる生徒指導」で、社会で共に生きるためのルールを身につけ、自分の生き方をたくましく創造する子を育てる。学校現場で生徒指導担当を続けた著者が、カウンセリングと出会い、カウンセリング偏重を乗り越えて、教師の責任として指導をまっとうする原理と方法を切り開く
目次
第1章 カウンセリングを生徒指導に生かす第1節 生徒指導のむずかしさ
第2節 これまでの生徒指導の問題点
第3節 カウンセリングは万能ではない
第4節 カウンセリングで生徒指導を変える
第2章 「なおす」生徒指導に生かすカウンセリング
第1節 「なおす」生徒指導を成功させる基礎基本
1 生徒指導にカウンセリングを生かす心構え
2 「なおす」指導のポイント
3 問題行動のある子どものタイプと指導法
第2節 問題行動のあるこどもへの具体的な指導の進め方
1 教師と子どものリレーションづくり(粘土細工を使った指導)
2 自分の行為の意味に気づかせる①(ロールプレイングを活用)
3 自分の行為の意味に気づかせる②(ホットシートを活用)
4 自分のこだわりと向き合わせる(検査類を使った指導)
5 抵抗や防衛をうち破る(対決法を活用した指導)
第3節 カウンセリングを生かした個別面接の基礎知識
1 個別面接の技法
2 個別面接の組み立て方・進め方
3 カウンセリングの構成法の生徒指導への生かし方
第4節 もう一つの「なおす」生徒指導
1 「個人内志向」から「関係志向」に
2 「関係志向」を支える理論
第3章 「育てる」生徒指導に生かすカウンセリング
第1節 子どもの成長を促す集団づくり
1 集団のなかで何が成長するのか
2 「教育力のある集団」とは
第2節 集団の教育力を高める四つの活動
1 人間関係のスキルを理解する活動(SST)
2 本音で生活することを学ぶ活動(SGE)
3 チームワークや組織を学ぶ活動(GWT)
4 集団の力を生かした学習活動(授業)
5 「育てる」正答指導を進めるために
終 章 それでも教師であるために