中学校・高等学校で「生きて働く学力」を育てるために
わずらわしいだけの学習評価じゃもったいない。
授業改善に直結し「生徒が見える」学習評価へ!
① 旧4観点から新3観点への変化は「学力観の変化(質の変化)」にこそ注目する
② 近年の授業改革の視点を評価に生かして,「豊かな授業と貧弱な評価」の状況を乗り越える
③ 学力形成と教員の働き方改革を共に充実させる上で,「学びの舞台づくり」を導入する
知識の暗記・再生を超えて,変化の激しい時代にも「使える学力」を育てるには,「生徒が一番力を発揮している学習場面」を確実に評価することが有効です。
中教審で学習評価の改訂に関わった著者が,評価改革の課題と展望を解説する。
目次
第1章 評価改革の本質を問う――成績を付けることだけが評価じゃない1 そこがゴールですか? 「テスト7割,平常点3割」を超えて
2 生徒を評価するとはどういうことか?
3 観点別評価とは?
4 絶対評価(目標に準拠した評価)のねらいは個性尊重なのか?
5 評価をわずらわしい事務作業にしないためには?
【コラム】学校に通って共に学ぶことの意味が問われる中で
第2章 なぜ観点別評価が強調されるのか
6 どんな準備をすればよいか
7 なぜ高校でも観点別評価なのか?
8 観点で捉える学力をどう理解すればよいのか?
9「知識・技能」は詰め込み(暗記・再生)でいいのか?
10「思考・判断・表現」をどう育て,評価するのか?
11「主体的に学習に取り組む態度」なんてどう評価するのか?
12 情意領域の評価における問題点とは?
【コラム】評価は「授業の鏡」――学生から言われた一言
第3章 授業や評価の軸となる目標とは
13 そもそも目標を明確にするとはどういうことか?
14 評価者への信頼感,評価への納得感をどう高めるか?
15 目標に準拠しつつ目標にとらわれない評価とは?
16 観点別評価をカリキュラム・マネジメントにつなげるには?
【コラム】「個別最適な学び」をどう捉えるか
第4章 「学びの舞台」をどうつくるか
17 観点別評価を単元や授業のデザインにつなげるには?
18 観点の評価場面(総括的評価)をどう評価計画に位置づけるか?
19 すぐれた評価課題をどうつくるか?
20 各教科の特質に応じて真正のパフォーマンス課題をどうつくるか?
21 パフォーマンス評価においてルーブリックをどう生かすか?
22 単元で育てるとはどういうことか?
23「学びの舞台」に向けて日常的に評価をどう意識するか?
24 生徒の学習改善につながる形成的評価とは?
補 論 教育評価論のエッセンス――改革の“今”と“これから”をつかむために
1 教育評価に関する理論の展開
2 戦後日本の指導要録改訂の歴史
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