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月刊誌 指導と評価

2014年 7月号
  1. 2014年 7月号  Vol.60-7 No.715.  定価:450円
特集
  • ガイダンス・カウンセリング
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  • 特集

    ガイダンス・カウンセリングの必要性
    東京理科大学教授  八並 光俊

    ★文部科学省の平成24年度生徒指導上の諸問題に関する調査にみられるように、スクールカウンセリングやスクールソーシャルワークの「治す」カウンセリングに過度に依存した問題解決は困難である。「育てる」カウンセリング=ガイダンス・カウンセリングによる学習の阻害要因の除去と子どもの健全育成が必要である。
    ★ガイダンスカウンセリングとは、子どもの発達課題を解決して成長するのを能動的に援助する教育方法であり、すべての子どもを対象とする成長促進的かつ予防的な教育的援助サービスである。

    ガイダンスカウンセリングを進める体制
    東京都杉並区立天沼中学校長  藤川 章

    ★学校内にガイダンスカウンセリングを進める体制をつくるために、まず第一に重要なのは、学校経営計画(学校教育計画)にしっかりと活動内容を位置づけることである。教員たちの理解を得やすい表現として、「予防的・開発的な生徒指導、教育相談」という文言を、「学習」「進路」「人格・社会性」「健康」の4領域の教育活動の中に入れるのが、初期の段階である。また、着実に成果をあげるためには、活動計画をどの分掌組織が実践するかをしっかりと決めることも重要なポイントとなる。

    ガイダンス・カウンセリングの実際−アセスメントとインターベンション
    高知大学准教授  鹿嶋真弓

    ★日々の取組について、RPDCAサイクルに基づいた大きな枠組みとしての切り口が必要である。
    ★常にアセスメントを行い、その時々の課題を明確にしアプローチしつづけることがゴールイメージに導く秘訣である。
    ★生徒との信頼関係を構築すること。うわべだけの技法を磨くのではなく、その背景にある理論を学び、自分の哲学をもつこと。
    ★学校行事やクラスのイベント、班活動や授業の展開など活用できそうな場面はすべて活用して計画を立てる。
    ★決められたプログラムをただ単にこなすのではなく、目の前の生徒や学級の状態を把握したうえで、柔軟に対応することが重要である。

    ガイダンスカウンセリングの実践−「人間関係プログラム」の取組
    島根県松江市立第一中学校教頭  奈良井 孝

    ★「人間関係プログラム」のおもしろさと可能性を教員集団に伝え、ミドルリーダーを中心に校内プロジェクトチームを組織して取り組むことで、「取組の成果」と「教員の同僚性」を育むことができる。
    ★管理職が「人間関係プログラム」を学校経営の柱とし、リーダーシップを発揮することで、教員集団はその有効性を実感し、取組の効果をさらに確かなものにしていくことができる。
    ★教育委員会との連携により、スーパーバイザーの派遣や予算措置を確実なものとすることで、取組が継続的・発展的なものとなる。
    ★「人間関係プログラム」をどう成長させるかシナリオを描き、校区小学校も巻き込んでいくことが子どもたちの課題改善につながると考える。

    ガイダンスカウンセリングの実践−養護教諭と協同したガイダンスカウンセリング
    会津大学上級准教授  苅間澤勇人

    ★最初は志を一つにする養護教諭とタッグを組んでから始める。なぜなら生徒とのこと、教師のこと、学校のこと、地域のことをよく知っているから。
    ★性、デートDVの問題に関する問題があり、養護教諭の専門性を活かした援助が必要である。生徒や学校が抱える問題が困難であるほど、養護教諭とのタッグが有効である。
    ★ガイダンスカウンセリングの効果を実感すると、実践が学校全体の取組に変わっていく。効果を数値化して発表することも大切である。
    ★どんな生徒も楽しく有意義な学校生活を期待しており、そういう学校への改善を求めている。
    ★ガイダンスカウンセリングで学校が変わる。

    ガイダンス・カウンセリングの実践−異校種連携で取り組む人間関係づくり  ◆地域や構成メンバーに合ったリサーチ、プログラムの実施は自己肯定感を高めるのに効果的である
    上級カウンセラー・ガイダンスカウンセラー  八巻郤

    ★就学前教育との接続や中学校との接続を意識して「小一プロブレム」「中一ギャップ」に対応できるような人間関係を学ぶ機会を意図的、計画的に取り入れ、学級の実態に応じて指導する。
    ★『人間関係を築く力』や『社会に参画する態度や自治的能力』の育成をめざし、社会性の基礎を身に付けるために“他者と関わる社会的スキル”を効果的に取り入れ、折り合いを付けたり、自己決定したりする学びをすることで、自己肯定感を高めさせたい。

    連載

    21世紀をよりよく生きる資質・能力の育成(4)カリキュラムにおいて汎用的スキル等をどう位置づけるか 京都大学准教授
    西岡 加名恵
    学級づくり実践セミナー(4)学級開きの工夫−学級集団の現状を見極めて的確な次の一手を打つ 盛岡大学准教授
    武蔵由佳
    教師力アップセミナー(3)研究主任は何をすればよいか 千葉市立こてはし台中学校長
    堀米 宏
    教育・心理検査を上手に活用しよう(2)一回目のQ-Uの結果を活用しよう 都留文科大学地域交流研究センター教育相談員
    藤原和政
    感度を高める言葉の教育(4)分野共通語彙・特殊語彙 国立国語研究所日本語教育・情報センター教授
    石黒 圭
    応用行動分析学入門(4)カリキュラムと授業を設計する.廛蹈哀薀牾惱とティーチングマシン 教育臨床研究機構理事長
    中野 良顯
    新しい教育評価の動向/Dann, R「学習としての評価:理論、政策、実践のために評価と学習の境界を曖昧にする」 静岡県立袋井高等学校教諭
    鈴木 秀幸
    評価を指導に生かす(6)読みの質的な深まりに着目したルーブリックを指導に生かす小学校高学年 前鳴門教育大学附属小学校教頭
    宮本浩子
    小学校算数の発展・応用を学ぶ授業をつくる(23)4年 青山学院大学教授
    坪田 耕三
    小学校理科の授業づくり(27)6年A(1)「燃焼の仕組み」−教科書を活用し教科書をこえる授業に 筑波大学附属小学校副校長
    森田 和良
    どうする?小学校図画工作の授業(8)低学年における[共通事項]と材料や用具 千葉県四街道市立四街道小学校教諭
    坂本 晶
    教育測定・統計入門(28)ロジスティックモデルにおけるオッズ比と変数選択 法政大学教授
    服部 環
    学校の法律問題(16)主任の決定権 校長の権限、民主的学校運営 日本女子大学教授
    坂田 仰
    だんわしつ/「働くことは当たり前に」−女性向けキャリア教育の限界と課題 少子化ジャーナリスト
    白河桃子