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月刊誌 指導と評価

2017年 12月号
  1. 2017年 12月号  Vol.63-12  No.756  定価:450円
特集
  • 心身の健康とカウンセリング
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    健康教育を推進するための健康診断の役割
    東京大学名誉教授  衛藤 隆

    ★日本では明治時代から身体検査等の名称で行われていたが、昭和33年の学校保健法の制定とともに健康診断という名で健康に関するスクリーニング検査がなされるようになった。今後、時代の変化とともに対象者の有する健康課題が変わりうるので、健康診断や保健管理のあり方について随時検討を重ねる意義はある。

    保健室登校
    仙台市立南光台東小学校養護教諭  菱沼ゆう

    ★以前勤務していた仙台市立A中学校で登校できなくなった生徒に「五分間保健室登校」を勧めてみたところ、多くの生徒が登校しはじめた。保健室は、「不登校を引き起こした要因から少し離れた場所」、「自分が知っている場所」であり、五分間は、「今の自分にとって実践可能なステップ」であることから、生徒の足が動いたように思う。そして、何よりもその根底には「学校に登校したい」という本人の気持ちがあった。
    ★保健室は、「不登校生徒の登校口」として「登校支援」をしやすい場所と言える。多様な登校スタイルを示す一人一人の生徒の心に寄り添いながら、チーム学校の中で養護教諭は、それぞれの個別支援の充実を図るための工夫をしている。

    養護教諭の行う健康相談
    元公立小中学校養護教諭・盛岡大学非常勤講師  堀篭ちづ子

    ★学校における健康相談は、学校保健安全法の改正により、すべての教職員が担うことに規定された。養護教諭の行う健康相談は、従来より養護活動の一環として日常の職務とともに保健室を拠点として自然な形で行われている。保健室に持ち込まれる相談内容は多様であり、支援方法も多領域にわたる。そのため養護教諭は、校内外と連携してチームとして支援することを常に意識して人や組織をつなぐ窓口としての役割も行ってきている。昨今、子どもの健康問題が多様化、深刻化している中、養護教諭のコーディネーターとしての役割が期待されている。本稿では、養護教諭の行っている健康相談の事例から、校内外の連携とコーディネーションのあり方について検討する。

    学校安全と安全教育
    文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課安全教育調査官  吉門直子

    ★幼児児童性(以下「児童生徒等」)の安全を守る学校安全の推進のためには、全ての学校において、学校安全計画や危機管理マニュアルの策定・改善を行うことや、組織的な学校安全体制を構築するとともに、系統的・体系的な安全教育によって、児童生徒等自身に安全に関する資質・能力を身に付けさせることが重要である。
    ★第2次学校安全の推進に関する計画や新しい学習指導要領を踏まえ、全ての学校において、児童生徒等の実態や学校の状況に応じた学校安全の取組が求められている。

    校内事故の予防と発生時の初期対応
    岩手県立花巻清風支援教育学校副校長  入駒一美

    ★「学校の安全神話」が崩れたのはいつごろであろうか。そもそも、学校は安全な場所であったのだろうか。現代においては、どこにいても「確実に安全」なところはないような状況であるが、子どもたちを守ることは教師(大人)の重大な教育的責務であり、何かが起きた場合でも被害を最小限に食い止めることが求められる。
    ★そのために、未然防止の取組を行い、危機管理体制を構築し、その実効性を高めていくことがきわめて重要である。そして、組織として機能するためには一人一人が自覚すること、研修を継続すること、「報告・連絡・相談」という基本の遵守が求められる。

    LGBTの基礎的知識と教育現場での対応
    公益財団法人慈愛会いづろ今村病院医師  内田洋介

    ★2015年、文部科学省より「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」という通知が出された。また2016年にも教職員向けに周知資料が発表された。教育現場においてLGBTの子どもたちに対するきめ細やかな対応が求められる時代となった。本稿ではLGBT、特にトランスジェンダーの基礎知識を解説し、日常的にトランスジェンダーの医療に携わっている筆者から学校にお願いしたいことを述べる。

    連載

    QUを活用した学級づくりと学力向上(9)学級づくりを基盤とした学力向上への取組−甲州市『確かな学力』育成プロジェクト− 山梨県教育庁義務教育課副主幹・指導主事
    藤原祐喜
    合理的配慮が求められる時代の特別支援教育(9)言語障害の特徴と支援 国立特別支援教育総合研究所上席総括研究員
    牧野泰美
    役に立つ教育カウンセリングの技法(9)保護者との相談 北海道情報大学教授・北海道教育カウンセラー協会事務局長・理事
    中村正巳
    新教育課程の評価を考える(5)「思考・判断・表現」の観点の評価(2) 静岡県立袋井高等学校教諭
    鈴木 秀幸
    「教師力」アップセミナー(9)家庭や地域との連携の進め方 京都文教大学准教授
    大前暁政
    評価結果の戻し方(5)評価結果の戻しの効果を左右する要因 国立教育政策研究所総括研究官
    山森 光陽
    小中学校の理科(18)科学館・博物館を生かしたフィールドワーク−単元で学んだ内容を深める・広げる、疑問を解決する− 前千葉県野田市立みずき小学校長
    大関 健道 
    思考・判断・表現の評価と指導<中学校>高校入試問題の分析から(3)〈数学科〉−事柄を調べる方法や手順を説明する評価問題と指導改善 岩手県教育委員会事務局学校教育課主任指導主事
    佃 拓生
    教育の窓(34)基礎診断テスト 静岡県立袋井高等学校教諭
    鈴木 秀幸
    私のカウンセリング道程を語る(9)カウンセリングからカウンセリング心理学へ NPO法人日本教育カウンセラー協会会長
    國分康孝
    NPO法人日本教育カウンセラー協会理事
    國分久子
    教育統計・測定入門(62)高次因子を仮定する多変量成長曲線モデル 法政大学教授
    服部 環
    養護教諭と教育カウンセリング 日本教育カウンセラー協会副会長
    中村道子